私の家の玄関のカギが壊れたのはまだ子供が八歳ぐらいの時の事でした。
当時は私も嫁も共働きで、二人とも早い時間帯には家に帰れず、仕方なく子供にはカギを持って小学校に行ってもらい、帰ってきたら自分でカギを開けるという少し寂しい日々を過ごしていました。
ある日、私が珍しく仕事が早く終わったので早く子供に顔を見せてあげようと、少し急ぎ足で自宅に着いたところ、既に学校が終わって帰ってきていた息子が、何故か玄関前に座りっぱなしで待っているのです。
私は最初、鍵を何処かで落としてしまったのかと思ったのですが、子供は私を見るなり玄関のカギを壊しちゃったと泣き始めたのです。
子供は自分のせいで玄関のカギが壊れたと思っており、怒られると思ったのかごめんなさい、ごめんなさいと泣いていました。
玄関のカギは子供の力で壊せる様なものじゃないと慰めてあげると、やっと子供は泣き止んでくれたのですが、玄関のカギが開かないという状況は変わりません。
仕方がないので大阪でも評判の良い鍵屋さんに電話をして、急いで来てほしいと頼んだのですが、やはり少しだけ時間がかかるという事で、その間は子供を慰める意味も含めて、一緒に直ぐ近くの駄菓子屋さんに行く事にしたのです。
そこでは子供はいつも通りの笑顔を見せてくれて本当に安心しました。
しかし問題だったのが鍵屋さんが到着するのが想像以上に早くて、こちらが駄菓子屋さんから帰ってくるまで待たせてしまったのは悪い事をしました。
カギの交換が始まると、子供は珍しそうにカギが交換されていくところを眺めており、大人の私から見ても手際が良くて見ていて楽しめるものです。
今思うと、あれは子供にとって貴重な経験になったのかもしれません。
玄関のカギの様に少しだけ複雑な仕組みに子供が興味を持ち始めたのはそれからでしたから。
小さなお子さんが家族にいるという方は私の様に困った事になる前に、玄関のカギが古くなってきたら直ぐに交換する事をおすすめします。